2019年03月21日
◆ 5年越しの決着
申し訳ありません。あれだけガンダム好き、UC(ユニコーン)推しをアピールしておきながら実はその結末をまだ観ていませんでしたーー!
ガンダムUCは小説が2009年、映画(OVA)が2014年に終結しています。(TV版は2016年)一応エピソード6までは観ていたんですが、最終巻である7を観る機会がなくそのままずるずると過ごしていました。
そんな折り、今年の2月にブルーレイBOXで全話まとめて発売されるという情報を聞いてここぞとばかりに購入、このために43型倍速表示対応4K液晶テレビを自室に買い入れ、プレイヤーにプレステ4PRO、音響に大型のケンウッドのスピーカー繋いだONKYOのステレオシステム使うほどの力の入れようで本日やっと視聴しました!
ぶっちゃけブルーレイBOX自体はチャチい。全7話をディスク4枚、ケース2つにまとめ、ラミ加工された紙のBOXにファンにはちょっと嬉しい簡易ブックレット付きといったシンプルな仕様です。(もっと豪華な限定仕様もありますがお値段がシャア並…付いてるプラモがRGではなくPGなら買っても良かったのに)
ただホントに場所をとらずにコンパクトにしまえるので、大事な思い出の保管用としてはベストだと思います!………BOXに描かれてるイラストを除いては
最終決戦共闘時の2機のガンダムという選出したシーン自体は悪くないのですが、いかんせん描画を減らした遠景用スクリーンショットなので表装に使える代物ではないです。他にもっと適役がいくらでもあったでしょうに~
ともあれ本編の内容は最高な上、通常版BOXのお値段は全話単独で買うよりはるかに安いのでコスパ的にお買い得だと思います(定価18,000円、ネット実売15,000円程度)
物語は政府転覆の爆裂弾にもなりかねない「ラプラスの箱」、その鍵となるユニコーンガンダムをバナージ少年が手に入れてしまうところから始まります。箱を巡って地球連邦と宇宙移民(ジオン)、箱の守護者たる財団、それぞれの思惑が交錯する中、少年から見た戦争と人間模様が展開されます。
自分の心にフタをして「仕方がない」で通してしまう不条理な大人の世界に対し、主人公の「それでも」と感じる事を止めてはいけないと、人の可能性に問いかける姿勢が印象的でした。
ジオンで暮らす大家族を守るバルボワ、厳格な軍人として職務を全うするダグザ中佐は、政争を危惧して遠避けられていた実父の代わりに父親の背中をバナージに見せたと思います。妻子を奪われた憎しみで戦うジンネマンと戦いの道具として扱われてきたマリーダとの関係も物語が進むにつれ、より家族としてお互いを見つめるようになっていく様も感動的でした……いかん、泣きそう。
人望なく、一見頼りないオットー艦長(実はキレるし思いやりも強い意志もある)と他のクルー達とのやりとりや、憎めない悪役のアルベルト、前戦争の責任から一歩も逃げない行動派の気高いオードリー(ミネバ)、憎まれ口を叩くがバナージを認めてわざと喧嘩を仲裁しないフラストなどなど魅力的なキャラクターやエピソード多数。
MS(モビルスーツ/ロボット)戦ではくすぶっていた残党軍の強襲という設定で、アニメ作品初登場となるゾゴックやジュアッグ、イフリートといったオールドファン歓喜のMSが大暴れ、玄人の戦いを魅せる名もなきスタークジェガン、わざわざコックピット付きの分離形態まで再現された袖付きバウなど物語のメイン機体以外にも力の入れ様が半端なく、こだわりのロボットアニメの神髄を楽しめました。
話や展開的に理解や納得が難しい部分もありますが、そもそも現実の人の世なんか言葉や理屈通りになってないことだらけです。そんな難しいテーマをイメージとして伝える事ができるのも本作の様な映像作品ならではだと思います。
個人的にはマリーダさんには幸せになって欲しかったなぁ…
ともあれこれで心置きなくNT(ナラティブ)を観ることができますね〜
おかざと
PS:ネタバレになるかもですが「ラプラスの箱」は隆慶一郎氏(花の慶次原案:一夢庵風流記作者)作「吉原御免状」における神君御免状にそっくりです。日本史に新たな光を当て、自由民と権力者との戦いに焦点を当てたこちらもめちゃくちゃ面白いのでオススメです
Posted by 有限会社市場印刷 at 22:00
│おかざと